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波多野睦美

メゾソプラノ

1964年宮崎に生まれる。

大分上野丘高等学校、宮崎大学教育学部卒業。

英国ロンドンのトリニティ音楽大学声楽専攻科修了。シェイクスピア時代のイギリスのリュートソングでデビュー。その知られざる魅力を紹介して話題を呼び、英国の専門誌でも高く評価される。以来レパートリーと活躍の場を広げ、国内外でのコンサート、音楽祭に出演して独自の存在感を放つ。

バッハ「マタイ受難曲」、ヘンデル「メサイア」などの宗教作品、オラトリをのソリストとして寺神戸亮、鈴木雅明、C.ホグウッド指揮他の多くのバロックオーケストラと共演。

オペラではモンテヴェルディ「ポッペアの戴冠」の孤独な王妃オッターヴィア、パーセル「ダイドーとエネアス」の悲劇の女王ダイドー、モーツァルト「イドメネオ」の苦悩する王子イダマンテなどを演じ、深い表現力で注目される。

現代音楽の分野では、間宮芳生作品のアメリカ初演、オペラ「ポポイ」、サイトウキネン武満徹メモリアル、水戸芸術館「高橋悠治の肖像」、サントリーホール「作曲家の個展2013権代敦彦」、サマーフェスティヴァル2016「ジャック・ボディ/死と欲望の歌とダンス」他に出演し、広い世代の作曲家から厚い信頼を得ている。

また「歌曲の変容」と題したシリーズを2005年から王子ホールで続け、古楽から現代に至る独自の歌曲プログラムを開拓。

放送では「NHKニューイヤーオペラコンサート」「名曲アルバム」「BSクラシック倶楽部」「日本の叙情歌」「題名のない音楽会」などに出演。

CDは「パーセル歌曲集/ソリチュード」など古楽器との共演による数多くの作品の他、2008年以来共演を続けている高橋悠治(作曲家/ピアニスト)とのシューベルト「冬の旅」「ゆめのよる」「猫の歌」、栃尾克樹とのトリオによる「風ぐるま」を発表。大萩康司(ギター)とのデュオでは「コーリング・ユー:追憶のスクリーンミュージック」を発表。様々なジャンルの奏者とのコラボレーションを活発に続けている。

大萩康司とのCD「プラテーロとわたし」2019年秋にリリース。同時に銅版画家・山本容子の絵による詩画集《プラテーロとわたし》を理論社から出版。

最新作はCD「ねむれない夜〜高橋悠治ソングブック」。歌曲集<ぼくは12歳>全曲および、2010年以降の歌曲を収録。(ピアノ・作曲 高橋悠治)