花の店

以前に出したエッセイ「ふたりの音楽」の中で「あんこ好き」を表明したためか

公演時にいただくものの98%はスイーツである。

確かにうれしい。どれだけ大量にいただいてもあっという間に消費できる。

しかし、医師から体重を落とすように厳しく言われていた一時期、

気兼ねなく言える生徒さん達にはコンサート前になると

「波多野に甘いものを与えないでください・・・」と一斉メールしていた。

もちろん皆さんからのプレゼントは、何でもうれしいものなのですが!

 

実のところ、一番は、花です。一輪でもブーケでも、とにかく花が好き。

地方公演でいただく花も、手に持てるだけ必ず家まで連れて帰る。

ということで今日は、北と南の大好きなお花屋さんのこと。

 

札幌の「花保〜はなやす」さんのお花を最初にいただいたのは、もう20年ほども前だろうか。

エレガントかつパワフル。手にとった時、ブーケの生命力に驚いた記憶がある。

作ってくださったのはリュート奏者つのだたかしさんの古いお知り合い。

お二人は「スタジオ・ゼロ」というアニメーション会社の同僚だったそうだ。

子供の頃わたしは九州で、この方々のたずさわった「パーマン」ほかを

一生懸命見ていたのだから不思議。

現在はお嬢さんも素晴らしい花のアーティストになられたと聞きました。

今回札幌でいただいたミニブーケはラベンダーをあしらったもの。

白とグリーンと紫。3日経っても力強く、東京でぴんぴんしている。

 

南からは別府にある「Hanano-Ne  花の音」です。オーナーは若いご夫婦。

奥様の方は子供の頃から存じ上げていますが、美しい声で歌う花のような女性です。

彼女の作るブーケはほんとうに優しく柔らかなたたずまい。

よくお祝いなどに花を送ってもらっています。

シチュエーション、先方の色の好みなど伝えて、あとは彼女にお任せ。

すると、受け取った方の気持ちがほっこりするような花束を作ってくれるのです。

「花束をもらう」というのは特別なことなのだと、最近気づきました。

お送りした方々が

「前回もらったのはウン十年も前だ」「自分のための花束はこれが二度目です」

とおっしゃるのを聞いた時、人がそんな風に記憶する贈り物はそうないと思いました。

 

友人が私の誕生日のたびに送ってくれていた、仙台の花屋さんがあった。

いつも素晴らしく美しいライラックや薔薇が入っていて、箱を開けるたび感動していた。

震災後どうしてらっしゃるか友人に聞けないでいる。

どこかで再開なさっていることを祈って。

__________________________________________

「枕草子」CDリリース記念コンサート

5月26日サントリーホール:ブルーローズ

*詳細はスケジュールをクリック